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病気と症状
現代の国民病「糖尿病」について
◎成人の10人に1人が糖尿病を患っている
平成9年の糖尿病実態調査(厚生省:現厚生労働省)で、日本の糖尿病患者数は全国で690万人にのぼるという推計が出されました。これは成人の10人に1人が糖尿病に悩まされているとことを示します。糖尿病は、日頃のライフスタイルと密接な関係を持つ生活習慣病のひとつ。自覚症状が少ないこの病気を効果的に予防・改善するにはどうしたら良いのでしょうか?
平成9年の糖尿病実態調査(厚生省:現厚生労働省)で、日本の糖尿病患者数は全国で690万人にのぼるという推計が出されました。これは成人の10人に1人が糖尿病に悩まされているとことを示します。糖尿病は、日頃のライフスタイルと密接な関係を持つ生活習慣病のひとつ。自覚症状が少ないこの病気を効果的に予防・改善するにはどうしたら良いのでしょうか?
糖尿病の原因はインスリン分泌・作用の不全
食物から摂取されたブドウ糖をエネルギーに変換したり、脂肪やグリコーゲンにつくり変え組織に蓄えるなど、体内の血糖をコントロールするインスリン。糖尿病は、このインスリンの分泌量が不足したり、うまく作用しなくなったりして起こる病気です。結果、血液中のブドウ糖量が増加し、からだのあちこちで異常が発生します。
糖尿病のこわさは合併症にある
糖尿病はそれ自体が重大な結果をもたらすことはありませんが、放っておくと高血圧や高脂血症を悪化させ、また、非常に危険な合併症を引き起こします。
糖尿病神経障害 | 手足のしびれ、ケガやヤケドに気づかないなど末梢神経障害のほか、筋力の低下や胃腸の不調、立ちくらみ、発汗異常など自律神経障害の症状もあらわれます。 |
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糖尿病網膜症 | 網膜の血管に障害が出て、白内障を引き起こしたり、視力が弱まって失明する可能性もあります。 |
糖尿病腎症 | 腎臓の糸球体という部分の毛細血管に障害が出て、尿がつくれなくなり、人工透析が必要になります。 |

糖尿病の主原因「肥満」は食事と運動で解消
糖尿病の原因は遺伝や加齢、妊娠などやむをえない場合もありますが、その多くが暴飲暴食や運動不足、ストレスなど生活習慣と関わるもの。なかでも肥満との関係が密接だと言われています。肥満を防ぎ、糖尿病にかからないようにするには、規則正しくバランスの良い食生活と毎日の運動習慣が最も効果的です。
■ 食事のポイント
○野菜はたっぷり
○甘いものと脂っこいものは控えめに
○味は薄めに
○規則正しく時間をかけて
○食べ過ぎないよう量は適度に
○ながら食いはしない
○食品のカロリーを把握
■ 運動のポイント
○1日に20~30分
○一度の時間は5~10分でもOK
○つづけることが大切
○ 1日1万歩を目標に
<参考>
・厚生労働省 健康局総務課 生活習慣病対策室
「健康日本21 生活習慣病を知ろう!」
・日本医師会ホームページ
「医療と健康 知って得する病気の知識 『糖尿病』」
・配置家庭薬のための新病態論